Ars Paulina ~ アルス・パウリナ ~
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本書は2つの部に分かれており、主に西洋占星術を根幹とする。
第1の部には昼と夜の時間の天使を、第2の部には黄道十二宮の天使を扱っている。
そこに記されている24の天使は性質や権能が日々変化するという特性を持つ。
(現時点では第2の部は割愛させてもらいます)
例えば、下記のSamuel(サミュエル)は
「日の出からの第1の時間を支配する」と記しているが、
「月曜日の昼の第1の時間に召喚する」場合を差し、
「このハウス*は月に関連」する。しかし、
「火曜日の日の出からの第1の時間に召喚する」ならば、
「このハウスは火星に関連」する、という事になる。
召喚する際は、天使やその僕に関連した年・日・時間に応じて造る必要がある。
(ユリウス暦*に従い1641年3月10日の水曜を第1の時間とした印である)
◇製作方法(例:Samuel)
まず最初に、清潔な紙や羊皮紙に主の印を円の中の中央左に書き、
次に月の印を円の外の上に、その後に残りの惑星の印を書き、
その時間の12のハウスに上昇するサインの印を円の中の中央右に書く。
そうして造った印を、以下の実践の図のように配置する。
Samuelの場合、火星♂なので実践図の火星の位置に印に配置する。
ここで焚く香は、同じ惑星の属性のある香にする。
それから手を印に当てて呪文を唱える。
(この呪文はどの時間でも同じ)
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*ホロスコープ・・・占星術における各個人を占うための天体の配置図。
惑星、黄道十二宮、十二室*、角度の4つの要素で構成される。
*室(ハウス)・・・ホロスコープを用いる西洋占星術における基本的な概念。
サイン*が天球上の黄道を角度で12等分(つまり黄道十二宮)するのに対し、
ハウスは地球上の観測地点から見て黄道を太陽が通過する時間に合わせて12分割する。
また、ホロスコープにおいて基本的な性格づけを示すのに対して
ハウスはより具体的な事柄(人生で遭遇する諸問題や活動範囲等)を示す。
*サイン・・・黄道帯(または、獣帯)を黄経で12等分したそれぞれの領域のこと。
古くは宮(きゅう)と呼ばれていた。12のサインを合わせて十二宮や黄道十二宮と言う。
ゾディアック・サイン(zodiac sign)とも呼ばれる。
【 12のハウス 】
・第1室・・・サインは白羊宮(おひつじ座 ♈) 黄経 0度から30度までの領域。火星・冥王星
・第2室・・・サインは金牛宮(おうし座 ♉) 黄経 30度から60度までの領域。金星
・第3室・・・サインは双児宮(ふたご座 ♊) 黄経 60度から90度までの領域。水星
・第4室・・・サインは巨蟹宮(かに座 ♋) 黄経 690度から120度までの領域。月
・第5室・・・サインは獅子宮(しし座 ♌) 黄経 120度から150度までの領域。 太陽
・第6室・・・サインは処女宮(おとめ座 ♍) 黄経 150度から180度までの領域。水星
・第7室・・・サインは天秤宮(てんびん座 ♎) 黄経 180度から210度までの領域。金星
・第8室・・・サインは天蠍宮(さそり座 ♏) 黄経 210度から240度までの領域。冥王星・火星
・第9室・・・サインは人馬宮(いて座 ♐) 黄経 240度から270度までの領域。木星
・第10室・・・サインは磨羯宮(やぎ座 ♑) 黄経 270度から300度までの領域。土星
・第11室・・・サインは宝瓶宮(みずがめ座 ♒) 黄経 300度から330度までの領域。天王星・土星
・第12室・・・サインは双魚宮(うお座 ♓) 黄経 330度から360度までの領域。海王星・木星
*アセンダント・・・西洋占星術に用いられる用語で、
生まれた時に位置していた東の地平線と太陽の通り道である黄道が交わった点のこと。
天体が昇ってくる地点なので「上昇点」「上昇星座」とも呼ばれる。
*ユリウス暦・・・1年を365.25日とする太陽暦のこと。
ユリウス・カエサルがエジプト暦を改訂して制定した。