レ メ ゲ ト ン
Lemegeton
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17世紀から伝わる作者不明のグリモワール*。
悪魔や精霊などの性質や、それらを使役する方法を記している。
『ソロモンの小さな鍵』(Lesser Key of Solomon)とも呼ばれる。
5部からなるが、元々別個に成立した後に合本されたもので相互の関連は薄い。
*グリモワール(grimoire)とは、フランス語で魔術の書物を指す。
グリモワ、グリモアとも表記される。奥義書、魔導書、魔法書ともいう。
類義語に黒本、黒書(black books)がある。
◇ Goetia (ゴエティア) ◇
悪魔とその性質や使役方法について記された書。
ギリシア語 γοητεία(ゴエーテイア)のラテン語形。
ゲーティア、ゴーティア、ゴエティアとも表記される。
左の目次はその一覧である。
◇ Theurgia Goetia (テウルギア ゴエティア) ◇
悪魔と天空の精霊についての書。
善悪双方の精霊の使役法を記されている。
古代の新プラトン学派の人々が行ったとされる、神霊を勧請する祈祷などの
儀式的実践である θεουργία(テウルギア)のラテン語形。
惑星時間を支配する精霊、黄道十二宮360度の
角度一つ一つに宿る精霊や十二宮の中の惑星など、星に関する魔術についての書。
善なる精霊のみ記されている。
◇ Ars Almadel Salomonis (アルス・アルマデル・サロモニス) ◇
天の四つの高度と黄道十二宮360度を支配する大精霊についての書。
『ソロモン王のテウルギアの書 第二章』とも呼ばれる。
◇ Ars Nova (アルス・ノウァ) ◇
ソロモン王が神殿の祭壇で行っていた祈りの書。
魔術一般と聖なる知識について記されている。
大天使ミカエルが、稲妻とともにソロモン王(古代イスラエルの第3代の王)に授けたという。
また、同時に多くの神からの手記を受け取っており、これによって名高い智恵を得たとされる。
Ars Nova とは「新しき術」の意。
「名高き術」(Ars Notoria)、「書記術」(Ars Notaria)とも言う。